今回の『本』は・・

こんにちわ、長府店の要田です。これまでに僕が読んできた本のいくつかを紹介させていただき、最近周りの人から読んでみたくなったと言われることが何度かありとても嬉しいです。拙い文章ですが、実際に読んでくれる人が作品を楽しめるよう、出来るだけ核心には触れないよう配慮しながら紹介しているつもりなのでこれからもよろしくお願いします。

さて、今回読んだ本は最初紹介しようかどうか本当に悩みました。というのも結構エッチなシーンが生々しく、抵抗がある方もいらっしゃるかと思ったからですが、評判の一冊らしいので改めて紹介します。

中村文則さんの最新作『教団X』です。出てからすでに一年近く経っているのですが、人気作のコーナーにあったので興味を持ちました。あと、今回は職場にも携帯してきて五日ほどで読破したのですが『ぶ厚い』です。同僚には聖書と言われました。中村さんの本は僕自身三冊目ですが過去最高に書き上げられてます。僕は知らなかったのですが、アメトーークでも読書好き芸人で紹介されてたらしいです。

内容をざっくりと説明すると、彼女(だと思っていた女性)が突然失踪したので探してた男性が、とある宗教に巻き込まれていく話です。この男性、主人公かどうかはかなり怪しいです。というのもこの本、いろんな登場人物の視点で書かれてます。

僕が読んでて惹かれたキャラは松尾さんと沢渡さんです。二人ともかなり高齢のおじいちゃんです。とても、重要なキャラです。

ここまで極端に核心に触れずに書くと、なんの本かわからないですね(^-^;自然科学や宗教観、哲学やテロリズム論などなど細かく読んでいくと意外と難しい内容なんですよ。けど間違いなく引き込まれます。

作者の中村さんは『土の中の子供』という本で2005年に芥川賞を受賞したり、アメリカのノワール小説に対する賞を日本人では唯一とったりする凄い作家なので、この本の中でも人間が誰しも内面に持つ『悪意』をリアリティたっぷりに描写しています。

参考までに僕が持ってる過去の作品も写真載せておきます。興味が湧いた方は読んでみてくださいね。